「瞬間英作文をやったら自由自在に英語を話せるようになるらしい!」
と思っていますか?
効果が高いといわれる瞬間英作文トレーニングですが、淡々とやっているだけでは英語ペラペラにはなりません。
この記事では、TOEIC990点の私が瞬間英作文トレーニングのポイントを解説しています。
英語のまま理解し、英語で考える[英語脳]獲得につなげるための重要事項を書きましたので、
「瞬間英作文トレーニングの効果を最大化するには?」
と模索している方はぜひ読んでみてください。
瞬間英作文トレーニングのデメリット【日本語ありき】
効果の高いスピーキング習得メソッドとして広く認識されている瞬間英作文トレーニングですが、先の記事で書いたように以下のようなデメリットがあります。
- 英文をアウトプットするまでのプロセスに日本語が少なからず介在している
- そもそも日本文をトリガーにしているため、英会話とはプロセスが異なる
上記デメリットを軽減して、最初から英語で話す英語脳を構築する方法を、次に説明します。
英語脳構築に効果的な「ある作業」とは?
瞬間英作文トレーニングは(森沢氏のメソッド)以下の手順で行います。
- まず、日本語文の内容を理解して英作文
- 英文を見て答え合わせ
- 英文を口に落ち着ける作業
- 各文について1~3を行った後、そのページ全体の「英作文の流し」を行う
瞬間英作文というと上記1の英作文プロセスを指すと思いがちですが、むしろ重要なのは3の英文を口に落ち着ける作業です。
これは具体的には以下のことをします。
- 英文を見ながら、何度か声に出して音読する。単なる音になってしまわないように文構造や意味を理解しながら音読する
- テキストから目を離し、英文を諳んじる(そらんじる)。その際も文構造・意味をしっかり感じ、また、実際にその英文を自分で言っているような発話実感を込めて暗唱する
森沢氏はこの「英文を口に落ち着ける作業」について
瞬間英作文トレーニングのもっとも大切なステップですが、多くの学習者が最もおろそかにしていることでもあります。
「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」p.22
と書いています。
なぜ英文を口に落ち着ける作業が大切かというと、
[話す内容・状況]と[英文]とが日本語を介さずに頭の中で結びついた状態で発話する
からですね。
森沢氏だけでなく、市橋敬三氏の「3週間で英語が話せる魔法の英文法」(著者は異なりますがこれも瞬間英作文トレーニング本)にも、以下のように書かれています。
音読するとき、その文の意味を日本語の訳で考えないで、アメリカ人になったつもりで各文を英文で、そのままとらえ音読すること。
3週間で英語が話せる魔法の英文法 導入部分
けっきょく、大切なのは日本語が頭から出て行った状態で英文を暗唱するプロセスといえるでしょう。
瞬間英作文トレーニングは大量の英作文をスピーディーに行うものなので、
「英作文できた!次!」
となりやすいですが、上記の[英文を口に落ち着ける作業]を飛ばさずしっかり実践するのが英語脳構築のために重要です。
別の手段として:日本文でなく絵をトリガーにして瞬間英作文する
森沢氏の著作の他、瞬間英作文トレーニングに使われる本はだいたい日本文から英文を作る形態ですが、絵をトリガーにした瞬間英作文教材として「絵で見てパッと言う英会話トレーニング」(山田暢)があります。
これはタイトル通りイラストを見てシチュエーションにふさわしい英文を言うトレーニングです。
ページをめくると正解の英文が書かれています。
イラストの下に日本文がついていますが、日本文を見るのは最初のうちだけにして、慣れてきたらイラストから英文を言うようにすればOKです。
森沢メソッドと異なり暗記前提になりますが、日本語を介在させないトレーニングとしては有効だと思います。
本記事のまとめ。
- 瞬間英作文トレーニングでは[英文を口に落ち着ける作業]をしっかり実践する
- その理由は、日本語を介在させず英語を話すプロセスという点で重要だから
- 日本語文でなく絵をトリガーにする瞬間英作文も有効
以上、瞬間英作文トレーニングの際に参考にしていただけると幸いです。