900点特急Ⅱの外観

 

ブログ管理人の私は、音読中心の学習に集中した結果、2018年11月のTOEIC 公開テストで990点を達成しました。

 

 

現在、教材を実際にどんな風に使って音読したか、順次記事を書いているところです。

 

 

今回は、「新TOEIC TEST 900点特急Ⅱ 究めるパート5」についてです。

 

新TOEIC TEST 900点特急II 究めるパート5


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本書タイトルは「900点特急Ⅱ」ですが、実際には「990点特急」と呼んだほうがいいくらいハイレベル・ハイクオリティな内容です。900点を目指す人というより、900点越えている人こそが本書のターゲット層だと思います。

 

本書の音読をせずにいたら、私の990点到達はなかったと思います。少なくとも大幅に後ろ倒しになっていたでしょう。本書を音読することで、パート5だけでなくリーディング全体においてレベルアップしました。パート7を時間内に終えることができるようになったのも、本書を音読したことが大きく影響しています。

「空欄穴埋め」ではなく「全文暗記」を目指す

本書はパート5問題集の体裁を取ってはいますが、単なる「空欄穴埋め問題集」として使うだけでは本書のメリットを半分も生かせません。本書冒頭で加藤先生は以下のように書いています。

私は本書を通じて、読者の皆さんが900点を達成するだけでなく、英語の本質を理解し、今以上につかいこなせるようになることを切に願って解説を書いています。『本番に出るか出ないか』という観点だけで問題を解くのは、非常にもったいないことです。

 

本書の問題及び解説には、900点突破のために必要な単語・語法・文法など重要ポイントを凝縮してあります。ただ、問題の答え合わせや表現の確認は、あくまでインプットの作業。もっとも重要なことは、その場で瞬時に答えを出すアウトプットの力です。以下の方法を参考にして、900点に求められる英語力そのものを高めるトレーニングを習慣づけましょう。

①音声ファイルを利用し、シャドーイング(音声を聞きながら、聞こえた通りに少し遅れて声に出していく)やリピーティング(1文を聞いた後でリピートする)を行う。英文を見なくても1文まるごと言えるようになるまで何度も繰り返す。電車の車内など声を出せない場所では、「口パク」でもOK。

→英語感覚が磨かれ、日本語を介さずに文章をとらえることができるようになります。また、表現が口をついて出てくるようになり、コロケーションが自然に身につきます。

②巻末掲載の『復習リスニング用 英文リスト』を使い、空欄になっていたら答えられないと感じる部分(前置詞・接続詞・語彙など)をすべて塗りつぶす。日を空けて答えを記入し、音声を聞きながら確認する。

→どこが空欄になっていても正解できる確実な文法力・語彙力が身につきます。それにより、消去法に頼らず確信をもって正答できる問題が増えていきます。

要するに「空欄以外も全部重要だから英文をすべて覚えろ」ということです。

 

そこを理解せず、空欄を見て問題を解くだけの学習をしていると、せっかく本書の英文に込められている語彙・表現をまったく吸収できません。中身スッカスカな学習を延々と続けることになります(かつては私もそうでした)。

 

本書は、加藤先生が書いておられるように、英文を見なくても言えるようになることを目指すのが良いでしょう。それだけの価値はある教材だと思います。

 

最終的に全文を暗記した猛者もきっとどこかにいらっしゃるでしょう。しかし私は、相対的にハードルの低い「テキストを見ながらの音読」に取り組みました。

音読の準備をする

本書の本体の部分は、1~5ラウンド+実践テスト1、2で構成されています。

  • 1st Round 品詞(25問)
  • 2nd Round 動詞形(20問)
  • 3rd Round 代名詞・関係詞・数量詞(13問)
  • 4th Round 前置詞・接続詞・副詞(21問)
  • 5th Round 語彙・語法(26問)
  • 実践テスト1(20問)
  • 実践テスト2(20問)

合計 145問

 

見開きの右側ページは、パート5形式の問題。

900点特急Ⅱの問題ページ

 

次の見開きの左側が解答・解説です。

900点特急Ⅱの解答解説ページ

 

普通に問題集として使うなら、右側ページを見て制限時間内に解答して、次ページの解答解説を見る、という使い方になります。しかし私がこの記事で書くのはそういう学習のことではありません。巻末の「復習リスニング用英文リスト」を使った音読こそが効果的なのです。

900点特急Ⅱ英文リスト

 

英文リストとは、問題文の空欄を正解で埋めてあるだけなのですが、音読する上ではとてもありがたいです。空欄があると邪魔くさくてスムーズに音読できないので自分で空欄なしの英文を用意しないといけません。そうするとタイプミスしたらどうしようとか、どうやって保管しようかとか、いろいろ面倒です。本書のように英文リストが提供されているのが理想です。

 

ちなみに有名なパート5対策本で、空欄を埋めた英文リストがついているのは900点特急Ⅰ・Ⅱだけだったと思います。「文法特急Ⅰ・Ⅱ」にも「でる1000問」にも残念ながらついていません。

 

問題/解答・解説は、音読中に疑問を感じたときに参照するといった補助的な使い方をします。見たいページを速く開けるように、ラウンドごとの見出しインデックスをつけています。「この単語何だったっけ?」と思ったときすぐに参照できるようにしておかないと、面倒くさがりの私は「わからないけど、まあいいや」となってしまうので。

900点特急Ⅱのラウンド見出しインデックス

 

朗読音声を入手する

朝日新聞出版のサイトから音声ファイルをダウンロードし、オーディオプレーヤに入れます。

ファイルはラウンドごとに1トラックで合計7トラック。英文ごとのファイル分けではないのでちょっとだけ不便かもしれません。

ウォークマンに900点特急Ⅱ音声を入れる

 

音声ファイルでは、各文を米国と英国のナレーターが1度ずつ読み上げてくれます。

米国は、Howard Colefieldさん、英国は、Emma Howardさん。お二人とも「特急シリーズ」他多数のTOEIC教材にナレーターとして参加されています。

 

特にEmma Howardさんは「新形式精選模試リスニング」にも参加されており、私にとってはもっともなじみのある英国人ナレーターです。とても聴き取りやすい発音をする方です。(この人のナレーションに慣れてしまうと、本試験ナレーターの聴き取り難さに辟易するわけです・・・。)

 

また、女性ナレーターは多くの場合トーンが高く抑揚が豊かなので、聴き取りやすいだけでなく内容も理解しやすいと感じます。(これは日本語でも同じですね。)その意味でも、同じ英文を異なるナレーターが朗読してくれることは学習者にとってメリットがあると思います。

 

朗読音声はTOEIC本試験と比べても少し遅めです。本試験が150~160ワード/分と言われますので本書は130~140ワード/分程度でしょうか。スピードもゆっくり目だし、ナレーターの話し方も聴き取りやすいので、難易度の高いパート5英文のリスニング素材としては使いやすいと思います。

 

本書の音読では、リスニングパート対策とは少し目的が違うので、スピードをあまり重視する必要はないと思います。私は一時期1.7倍速ぐらいでリスニングしていました(音読を重ねるとそのぐらいでも聞き取れるようにはなります)が、「音」は聞き取れても「意味の理解」が追いついていないとわかったため、けっきょく1.2~1.3倍程度で聴くことが多かったです。

知らない語句にマーキングをする

英文リストのページで、知らない語句にマーキングをします。知らない(初めて見る)語句だけでなく、「見たことはあるけど自分の知らない意味で使われているみたい・・・」といった語句もマーキングをして、解説を読んだり辞書を引いたりして調べ、音読開始前に理解しておきます。

 

本書は語彙力の強化も目的とした本なので知らない単語だらけです。全部マーキングすると意味がなくなってしまうので、ある程度絞ってマーキングしているのですが・・・それでもマーキングだらけです。

900点特急Ⅱの英文リストにマーキング

 

緑色のマーカーでマーキングをして赤いシートを載せて単語が見えないようにして、何が書かれているか当てる・・・という受験生のようなことをする人もいるかもしれませんが、それは「単語を個別に覚える」学習になってしまうので私はそういうのはやりません。文脈の中で自然に覚えることを重視します。ですので単に目立つようにするだけです。マーキングした語句を見て、「何でここにマーキングしたんだっけ?」と思ったら、また解説ページを読みに行けば良いと思います。

 

別に蛍光マーカーでなくてもエンピツで囲むとかでも良いのですが、何かしら印をつけておいたほうがいいと思っています。視覚から記憶することにもつながります。「記憶の入口」はたくさんあるほうが良い(聴覚、視覚、筋肉、などなどあらゆる感覚を使うことで記憶したものを思い出しやすくなる)といわれます。

英文の内容を理解する

本書はパート5における「上級者でも確信を持って解答するのが困難なタイプの問題」が集められています。例えば品詞問題なら、名詞が入ることはわかるが選択肢に名詞のものが2つ以上あって、「正しいもの」あるいは「英語として、より自然なもの」はどれか?という高度な知識が問われるものです。

 

例。下の問題は、空欄には名詞が入ると思われますが、名詞として機能し得るのはenteringとentranceで、さてどちらを入れるべきか?という難問です。品詞問題は通常、「秒殺」の対象なのですが、この問題は秒殺どころか考えても考えても解けないタイプです。

900点特急Ⅱの品詞問題

 

解説のページには、entranceを入れた場合のみ意味のある文が成り立つ「理由」がロジカルに説明されているので、事前にしっかり読んで理解するのが理想です。(といいつつ、私自身、音読前にみっちり読んでいたわけではなく、音読の途中に、つど気になったところを読みにいくという感じでしたが。)

朗読音声を聞いて発音・イントネーションを確認する

音読前に、テキストを見ながら、朗読音声を聞いて読み方を確認しておきます。朗読音声から、発音やイントネーションを知るとともに、英文の意味上の区切り位置がどこなのかも知ることができます。朗読音声を聞いて、「何でこの位置でひと呼吸置くんだ?」と違和感を感じたら、自分が文構造を正しく把握していない可能性があるということです。

 

また、実在しない人名など固有名詞は、辞書を引いても載っていないので朗読音声を聞くしかありません。(実在しないし本試験に出るわけでもないから、覚えても仕方ないのですが。)そういう意味でも、音読素材を選ぶ際には朗読音声のついているものにするのが理想です。

 

例えば下の例。「Ms. Azizi」ってどこの国の名前だろう?とかいろいろ想像することもできますが、現実問題として「どう読むの?」というのが気になるところです。朗読音声を聴くと、最初のズィにアクセントを置いて「ミズ・アズィズィ」と読むとのこと。忘れないようにアクセントの印をつけています。

Ms.Azizi

音読を実践する

英文リストを見ながら、英文(下の写真の下線を引いている英文)を順に音読していきます。

900点特急Ⅱ英文リストを使って音読する
最初はスムーズに音読できないので、1つの英文を5~10回繰り返し練習します。そこそこ滑らかに音読できるようになったら(ネイティブ的な発音・イントネーションという意味ではなく、つまづかずに読めるという意味です)、各英文を1回ずつ音読して145個の英文を通しで音読するようにします。

反復する(サイクルを回す)

各文1回ずつ音読するだけなら、1周20分程度でこなせるようになります。あとはひたすら何周もサイクルを回すだけです。もちろん音読していて疑問に思ったところはこまめに解答・解説のページで確認します。音読→リスニング→音読→解説を読む→音読→・・・という風に、音読を軸にして、浮き上がってくる自分の弱点・疑問点を解消しつつ、語彙・表現を脳内に刷り込んでいきます。

 

私が本書の音読を始めたときは、そもそも楽しくない上になかなかスムーズに読めないのでかなり辛かった印象があります。

関連記事:

900点特急Ⅱの音読は修行

 

しかし今では、この900点特急Ⅱこそ最初に音読を始めるべき教材かも、とすら思います。

理由:

  • 難易度は高いが英文の量は多くないので、サイクルを早く回せる
  • 難易度の高いものを先に音読しておけば他の教材の音読は楽に感じる
  • パート6、7にも効果が現れるのでTOEIC全体の対策になる
  • 語彙・語法・コロケーションを効率よく吸収できる

 

加藤先生が本書冒頭で書いていることが超重要だと思うので引用します。

理想的な時間配分は、Part 5は14分以内、Part 5&6を合わせて20分以内で追え、難化傾向にあるPart 7に55分以上残すことです。900点を目指す方がこのスピードで解くために必要なことは、「必要のない部分を読まずに解くテクニック」ではなく、「英語を英語のまま素早く処理する力」です

 

制限時間内に設問を解くという通常の学習では、上記の「必要のない部分」を読むのは難しいと私は思います。「英語を英語のまま素早く処理する」、これにはまさに[音読]が最適なのです。

 

私は辛さを感じながらも本書を音読したことで、990点取得という結果を得ることができました。

新TOEIC TEST 900点特急II 究めるパート5


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