私は音読中心の学習でTOEIC970点に到達しましたが、まだ音読で伸びる余地があると感じるので、その後も音読を続けています。
現在メインの教材は、「TOEICテスト新形式精選模試リスニング」、「究極のゼミPART7」、「900点特急Ⅱ」です。
パート7の問題文を音読することで、TOEIC頻出語彙が獲得できる、長めのセンテンスも読み戻らずに理解できるようになる、といった効用が得られます。
しかし音読を続けていると、やはり飽きてきます。
[飽きる理由]
- パート7の大部分を占める「ビジネス文書」は、顧客からのクレーム、社内イベント案内、研修のスケジュール調整など、実にどうでもいい話題。
- しかも架空の会社・人物なので興味が持てない。
- 常に予定調和的な展開。意外性がない。
音読には時間がかかります。
どうせ読むなら、面白い物か、役に立つもの(実在の人物・会社の話など、知識・教養になるもの)を音読したいと思うわけです。
ところがTOEICは、あまりに奇想天外なストーリーは受験者からクレームが来るし、スコア判定精度に影響を及ぼす可能性もあるので、基本的に出題できません。
また、実在する人物の話などを出題すると、本来の英語力と関係ない知識にスコアが左右される可能性があるため、やはり出題できません。
等々、TOEIC問題はいろいろと縛りが多いわけですが、そこをあえて曲げて作られた掟破りな教材が、「新TOEIC TEST 読解特急3 上級編」です。
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[読解特急3 上級編の特色]
- ビジネス文書よりもストーリー性のある「記事問題」のみ20ユニット収録
- シングルパッセージで出題される上限300語よりも多い350語で構成
- 実在する人物、会社等についての話題が書かれている
ピュアTOEIC問題ではないので、TOEIC完全準拠の問題を解きたい人にとっては微妙な教材です。
が、音読をしながらTOEICのスコアを上げたい人にとっては格好の教材といえます。
文書の話題は、例えば以下のようなものです。
- スリランカ-観光旅行の新しいホットスポット
- ニューヨーク風ピザ対シカゴ風ピザ
- オーストラリアの合成樹脂通貨
- 金髪島への旅行
- Catfish Plantation Restaurantの幽霊
教材執筆はいつもの神埼正哉先生、TEX加藤先生、ダニエル・ワーリナ先生です。
「読者が読んで面白い、と感じる英文記事を作ってほしい」という依頼に基づいて、私が真心込めて作り上げた記事です。ネイティブの私の目から見ても、TOEICの英文はつまらないものが多いので、間違いなく実際のTOEICの読解問題よりも読んでいて面白いはずです。
(ダニエル・ワーリナ先生)
また、本書では編集協力でロス・タロック先生(「究極のゼミパート7」など有名教材の英文作成を担当)も参加しているので、TOEIC問題文として押えるべきところはしっかり押えていると思われます。
特急シリーズのほかの教材同様、朗読音声をダウンロード可能。
実在の人物等を話題にしているので固有名詞が多く登場しますが、朗読音声で発音が確認できるので音読する上で問題はないでしょう。
私は「究極のゼミパート7」を音読している途中なので、本書「読解特急3上級編」の音読に取り掛かるのはまだ先になります。
でも読解特急3のほうが内容が面白そうなので、本当はこっちをやりたいんですよね......
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