私は現在、森沢洋介氏の教材を使って、「瞬間英作文トレーニング」をやっています。
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著者:森沢洋介
出版社:ベレ出版
発売日:2006年10月25日(初版)
関連記事:
・英文は「作る」よりも「暗記する」ほうが脳にとってはラクなのかもしれない
前回の記事で書いたように、森沢洋介氏の瞬間英作文トレーニング体系は、語彙・表現力の獲得を後回しにして、文法項目を自由自在に使いこなすスキルをとにかく早い段階で確立するものです。
具体的には、ばかばかしいほど簡単な(誰でも知っている)単語しか出てこない例文を練習素材として英文をたくさん作る[第1・第2ステージ]をまずやり尽くし、その後、語彙・表現の制限を取っ払った[第3ステージ]に進むということですね。
文章で書くと「なるほどね~」という感じなのですが、実際やってみると、第1・第2ステージのトレーニングを淡々と続けるのは、なかなか大変です。
というのは、実際に話すことのなさそうな人工的な英文を練習台にするので、楽しくないからです。
練習を重ねていくうちに、滑らかに英文が作れるようになる達成感はあるものの、「こんな英文を実際にしゃべる機会はないよな~」と思うと、やはりちょっとむなしくなってしまいます。
瞬間英作文トレーニングを続けるために、あえてルールを少し曲げてみる
そこで思うのは、第1・第2ステージを実践しつつ、並行して第3ステージに取り組むのもアリなのではないかと。
本来、上記のように第1→第2→第3ステージと順に進むのが筋で、それを何の苦もなく続けられる人は何も問題ありません。
しかし、上に書いたようにちょっとツラい、単調だ、話す機会のなさそうな英文を練習するのはむなしい、と感じると、トレーニングを続けにくくなってしまいます。
そういう人は、第3ステージつまり実践的な語彙・表現を含む例文での英作文トレーニングを並行して行うことで、かえって瞬間英作文トレーニングを続けやすくなるのではないかと思うのです。
スポーツでもそうですね。
例えばバスケットボールで基礎のパスやディフェンスの練習は大切ですが、そればかりだとつまらなくて練習が続きません。
それに試合をまったくやらずに基礎練習ばかりやっていても上達しないですよね。
ということで、あくまで瞬間英作文[第1ステージ]のトレーニングを優先しつつ、他の英語教材を使って[第3ステージ]のトレーニングも開始することにしました。
実は81文[だけ]ではない「Simple English / Magic 81」
「魔法の81文を覚えると英語を話せるようになる」という誇大広告気味なコピーが魅力なのか、いまだに売れている(らしい)英語教材「Simple English / Magic 81」は、Native EnglishやPrime Englishのようなスキット型の英会話教材ではなく、独立した例文と解説をベースにした教材です。

「Simple English / Magic 81」英語トレーニングのスーパーメソッド
・作者:酒井一郎
・メーカー:(有)WENSday
・発売日:2007年1月27日初版
・公式サイト:https://www.simpleenglish81.com
「81文」はこの記事でも当サイトの他の記事でも公開していません。
また「1772語」はそもそも教材購入者にも開示されてないのでむろん当サイトで公開していません。
本教材のコンセプトは、「何を話すときも、とにかく基本かつ重要な動詞・前置詞を使って表現する」というものです。
基本の動詞・前置詞を使った表現を獲得するための瞬間英作文第3ステージ素材として使うのにちょうど良いです。
例文の数の面でも、実は下記のように、ある程度まとまったボリュームがあります。
- 第10章 英語でこれが言えますか? Standard 1~26:222文
- 第10章 Q&Aで実感を持ってトレーニング:149文
- 第11章 魔法の新81文:81文
→ 合計:452文。(当ブログ調べ)
あまりプレッシャーがなくて取り組みやすいボリュームといえるでしょう。
さて、近年の洗練された英会話教材と比べると、本教材はいろいろと大雑把なところがあって、例えばトレーニングのしかたについては、
CDに添って○○ヶ月以内に合計で○~○回、シャドーイング(リピーティング、音読)してください。
(テキストp.81)
と書かれているだけです。
例文を日本語から英語に直す練習をしてこそ本教材の価値が発揮されると私は思うのですが、特にそういうトレーニングを推奨しているわけでもなく・・・。
そのあたりがちょっと残念ではあります。
また、テキストは例文の日本文・英文が混在したレイアウトになっているため、このままでは瞬間英作文トレーニングができません(日本文を読むと英文が目に入ってしまう。下の画像参照)。
使いにくいテキストのまま瞬間英作文トレーニングをするわけにはいかないので、ちょっと手間をかける必要があります。
次回の記事に続きます。