こんにちは。
この記事は、中・上級者向け英会話教材「イングリッシュ・クイックマスター英会話advanced」の補足レビュー記事です。
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イングリッシュ・クイックマスター英会話advancedは大量アウトプットを通して、上級の会話力を習得できる教材です。
ここでは特に、イングリッシュ・クイックマスター英会話advancedの「圧倒的練習量」について数字を示しつつ書いていきたいと思います。
今回は教材のVol.4、UNIT 30を例として会話量(ワード数)をカウントしてみます。
UNIT30は、アメリカから来たクリスがかつてのクラスメートの正朗に日本のことを聞いている場面です。
この教材では、2日間で1つのスキットを学ぶのですが、1日目と2日目で別の練習メニューが組まれており、スピーキング力を多面的にきたえる構成になっています。
では、それぞれの日の会話量を見てみましょう。
1日目の会話量をカウントしてみる
スキット全文リスニング(発声なし)
スキット全文音読 131ワード
重要表現①のリピーティング 20ワード
重要表現②のリピーティング 6ワード
重要表現①の応用例文のリピーティング 69ワード
絵の内容に対応した例文を音読 69ワード
上記と同じ例文のリピーティング 69ワード
重要表現②の応用例文4文のリピーティング 31ワード
絵の内容に対応した例文の音読 31ワード
上記と同じ例文のリピーティング 31ワード
スキット全文を一文ずつリピーティング 131ワード
重要表現の応用例文(ブランク付き)を完成させてスピーキング(1) 26ワード
解答例のリピーティング(1) 26ワード
重要表現の応用例文(ブランク付き)を完成させてスピーキング(2) 25ワード
解答例のリピーティング(1) 25ワード
片方の登場人物のロールプレイ 60ワード
1日目合計:750ワード
実際やってみるとよく分かるのですが、リスニングしたものはすべて音読またはリピーティングするので、しゃべる量は非常に多いです。
2日目の会話量をカウントしてみる
スキット全文リスニング(発声なし)
重要表現①のリピーティング 20ワード
重要表現②のリピーティング 6ワード
重要表現の応用例文のシャドーイング(1) 28ワード
重要表現の応用英文のシャドーイング(2) 32ワード
重要表現の応用英文(ブランク付き)を完成させてスピーキング(1) 31ワード
解答例のリピーティング(1) 31ワード
重要表現の応用英文(ブランク付き)を完成させてスピーキング(2) 23ワード
解答例のリピーティング(2) 23ワード
イラストをもとに重要表現例文を作ってスピーキング(1) 18ワード
解答をリピーティング(1) 18ワード
イラストをもとに重要表現例文を作ってスピーキング(2) 9ワード
解答をリピーティング(2) 9ワード
重要表現を使った会話のロールプレイ 43ワード
解答例をリスニング(発声なし)
重要表現を使った会話のロールプレイ(+応用) 22ワード
解答例をリスニング(発声なし)
2日目合計:313ワード
2日目は全文音読などがないぶん1日目より会話量は少ない結果になっています。とはいえ応用的な練習が多く頭を使うので、むしろ1日目より大変かもしれません。
2日で1063ワード!
1日目・2日目合計で少なくとも1063ワードの英語を話すという結果になりました。
1日のレッスンで平均およそ530ワードということです。
530ワードというと、標準的ネイティブ速度で3~4分間しゃべり続けるぐらいの量です。
書いてあるものを音読するだけでも相当なアウトプット量になりますが、バリエーション英文を考えたりブランクを埋めたりして頭を使いながら話す練習もあるので、トレーニング負荷はかなりのものになります。
実際には最初からうまく話せるわけではないので、滑らかに話せるまで繰り返し練習することが必要でしょう。そうすると話す量はもっと多くなります。
練習「量」だけではなく「質」もハイレベル
この教材の優れている点は、ただたくさんしゃべらせるだけではなく、「会話における機能」の観点でその重要表現をいかに使いこなすかを学べる点です。
例えば今回例に挙げたUNIT30では、「意見を差し控える(控えめに意見を述べる)」がテーマです。
英会話では、聞かれたことに対して何も答えないのはよろしくありません。
とはいえ、何か意見を求められたとき、あまり断定的なことは言いたくない、あるいはまだそのことは考えたこともなかった・・・けれど、何か答えなければならない、という状況に遭遇することがあるでしょう。
そんなときには、以下のような手段が考えられます。
- 当事者の事情については断定できないことを断った上で、自分に言える限りのことのみ言う
- 自分の個人的な思いであることを明確にした上で意見を言う
- 相手の疑問に直接答えることを回避しつつ、手がかりになりそうな別の視点からの情報を提示する
- この話題についてこれ以上触れたくない意志を表明する
- 現時点で言えることのみ答えて、とりあえずの意見表明とする
上記の手段を使う際に、「重要表現」を適用してうまく会話をつなぐポイントがテキストで紹介されているので、英会話をしていて「答えにくい話題になったなー」と思ったときに役に立つでしょう。
他の日のレッスンでも、重要表現を使いこなすことで、会話の流れをどうにか自分の有利な方に持っていく技術を学ぶことができます。
「使いこなす」とは具体的にいえば、2~3の重要表現を組み合わせて使うことで、より効果的に話を進めるということです。
フレーズ単体の使い方を解説している教材は他にもありますが、フレーズを組み合わせる技術まで意識して解説している教材は他に見たことがありません。「イングリッシュクイックマスター英会話advanced」の最大の特長といえるでしょう。